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万博遺跡レポート
#62-2 5、エレベーター塔 建設中からずっと眺めていたエレベーター棟を、初めて利用してみました。近くで見ると、写真左のような外観。そして、そこから反対の北側を眺めると、遠くにリニモの駅が見えます。
EVの周囲は展望台になっていて、ここから360度の眺望が楽しめます。南側はプール・スケート場からEV棟に通じる新しい道(写真左)、少し左(東)に目を向けると、先ほどまでいた大芝生広場が見えます(写真右)。会期中の様子としては、こちらかこちらが近いでしょうか。何しろ、FMラヴァースのあった斜面はすべての施設が取り壊されていますし、地形も少し改変されているようなので、EV棟の正確な位置がどこなのか、新旧地図で比較してみないとわからないですね。
もう少し左に目を向けると、奥の方に[コモン1]が見えます(写真左)。中央付近に見える土管(赤い矢印)とその左に見える樹木は、この付近になります。その左側、手前の3本の樹木は、ゴンドラの下にあったものでしょう。手前に見える斜面はレストランやラヴァースのあった場所、ということになるんでしょうか? さらに左(北東方向)に目をやると、[企業パビリオンゾーンB]になります(写真右)。その向こうに見えるリニモの高架が、閉幕直後から定点撮影している地点。北側からずっと眺めてきた[企業パビリオンゾーンB]を、今日は初めて南側から見ることになります。同じ角度から見た会期中の様子は、こちらが近いかと思われます。 茶褐色の表土がむき出しになっているこれらのエリアも、3年後の第3期オープンまでには(万博の理念を継承すると言われている)多くの施設が建設される予定。そう考えると、EV棟から眺望できるこれらのエリアは、絶好の定点撮影ポイントということになりますね。
6、林床花園 温水プール・スケート場の北側には、今回オープンした「林床花園(りんしょうかえん)」の入り口があります(写真@)。会期中の名称は、「森の自然学校・北の森」と言えば分かりやすいかもしれません。 会期中は雨の中、一度訪れただけ。でも、入り口から奥へと入っている途中にあるループ(写真A)や、勾配が緩やかで幅が広いという「ユニバーサル園路」(写真B)は当時のまま。 矢印が示す方向へ進んでいくと、途中からは、会期中には閉鎖されていた通路に出ます。最後は、日本庭園へと通じる階段を下っていくと、林床花園での散策は終了となります。 今日は、丘の上の休憩所(春の女神の丘)まで足を運びませんでしたが、新緑が芽生えてくる季節にはまたゆっくりと散策したいものです。
7、親林楽園 日本庭園を通って、「サツキとメイの家」が展望できる「もみじ橋」から西が、「親林楽園(しんりんらくせん)」となります。会期中の名称は「森の自然学校・南の森」。会期中は一回だけの訪問、インタープリターさんと散策したのが思い出されます。 「光小屋」と呼ばれるドーム(写真左)やその他の施設も会期中のまま。そして、「水小屋」から少し入った通路(写真右)はどうも見覚えのある場所。会期中にインタープリターさんたちとワークショップをしたところではありませんか。そのときにお世話になったインタープリターさんは、万博公式記録映像(DVD)にも登場されていましたが、今日もあの時のことがついつい思い出されました。
一番奥が、会期中「森のビジターセンター」といわれていた木造校舎風の建物。現在は、「フィールドセンター(森の学舎)」(写真左)として活用されています。内部は環境に関する展示のほか、私の世代ではとても懐かしく感じる、昔風の教室(写真右)も用意されています。 周囲の様子はこのような状況、他の施設はすべて撤去されています。
フィールドセンターと繋がっている通路「環境観察デッキ」からは、向こうの方に[コモン6]のEXPOドーム跡地(写真左)、「かきつばた池」の向こう側にグローバルループ(写真右)を眺めることができます。なかなかの眺望、会期中に(車椅子専用のため)利用できなかったのが残念ですね。 [コモン6]は、野球場に戻るそうですが、こちらも3年後のオープン。足を踏み入れて定点撮影できるのは、ずいぶんと先のことになりそうです。
8、めだか池 会期中は、森のビジターセンターからコモン6へ出ることができましたが、現在はフィールドセンターで行き止まり。 ここからは一時間に一本、西口行きのバスが運行されていて、唯一残されたグローバルループの下を通れるということで、万博ファンの間ではちょっと話題になっているようです。次のバスの時間までかなりあったので、森の中を歩いて引き返すことにしました。会期中に使用されていなかったその道は、あまり整備がされていないような細い道。矢印がなかったら道を間違えるんじゃないかと不安に思っているうちに、見覚えのある「めだか池」に出てきてひと安心。 池のほとりにあった休憩所は取り壊されたようですが、隣にあったトイレ(写真左)は会期中のまま。また、万博カラーの看板(写真右)もそのまま。記念公園では、万博の名残を捜し求めて散策しているようなものですから、このような「万博遺跡」の発見はうれしいものです。
9、県道田籾線・砂防公園 公園内の散策・定点撮影の次は、会場外からみた会場跡=公園の定点撮影。閉幕後1年半を経て、会場外から観察できる整備工事はほとんど終了。記念公園第二期オープンを機に、「万博遺跡を歩こう」と題して続けてきた、会場外からの定点撮影もこれにて終了とします(一部は、ひっそりと続けていきますが)。 会期中だけでなく、閉幕後も毎週・毎月歩いた県道田籾線。今日は、記念公園・西駐車場の新しい標識を発見。会期中は「西ターミナル」の表示が、閉幕後は長い間、真っ白のまま放置されていた標識です。 ついでと言ってはなんですが、1年近く前にレポート26で報告した、電通の仮事務所の看板、現在は写真右のような状態。色はすっかりと褪せていますが、モリコロのイラストと万博のロゴ文字はなんとか残っています。この看板を見ていると、ときの流れを感じずにはいられませんね〜。
砂防公園でも桜は満開、桜の花が風に舞ってなかなか風情のある光景。そういえば、ちょうど1年前の4月10日(レポート32)も、砂防公園で満開の桜を撮影していましたが、背景にはまだまだグローバルループや西エントランスが残っていたんですね。夕日に映える桜を眺めながら、2年前や1年前のことが懐かしく思い出される、私にとっての「愛知万博2周年記念日」でした。
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