万博を歩こう・TOP > 麗水万博訪問記 > 1-11

麗水万博訪問記 

前へ 次へ→ 


 #1 1日目(7月20日)

 11、伝統芸能ステージ

 自治体館を出ると、すぐ前の建物から音楽が聞こえてきたので、ちょっと覗いてみることにしました。円形の劇場の真ん中で、韓国の民族衣装をまとった女性が、伝統音楽の演奏に合わせて1人で演舞。

 周囲に設けられた客席はすでに満席、その前の「桟敷」に座り込んで、韓国の民族音楽・舞踊を見学することにしました。


 韓国館と自治体館の間には、写真のような「伝統芸能ステージ」が設けられています。ここではでは、”Palsandae”(漢字表記は不明)という伝統芸能グループが毎日出演している模様。ネット情報によると、韓国文化財保護財団によって設立されたそうです。


 会場の雰囲気は写真のよう。大きくもなく小さくもなく、程よい大きさで、アットホームな雰囲気ですね。


 韓国の伝統音楽を聴く機会はほとんどありませんが、まあ、民族音楽は好きな方。楽器の構成は、楽曲により変更が見られましたが、基本的には、次のような編成。
  打楽器(ドラ、太鼓)、管楽器(笛、チャルメラ)、弦楽器(琴、胡弓っぽいもの)
 ドラ(ジン・鉦)がリズムキープしているという点は、日本の祭囃子の鉦と同様。ジャズで言うところの、トップシンバル、ハイハットのような役割ですね。

 印象に残った奏者が二人。1人は、鼓を大きくしたような打楽器(ジャング・杖鼓)の女性。タンタタンタタンという基本リズムは、ラテンのようなノリ、聞いていてなかなか心地よいですね。

 そして、チャルメラ(テピョンソ・太平簫)の男性。途中で中央に下りてきて、延々とソロを繰り広げます。日本ではあまり馴染みのない楽器ですね。ドラとともにチャルメラのけたたましい音が、この韓国の伝統音楽を印象付けているのではないかと感じました。



 ステージを中心とした演奏が続いたあと、10名ほどの女性が劇場の中央に登場。各自が手にした打楽器を演奏しながら、会場を周り始めます。打楽器を持って演舞というスタイルは、沖縄でみたエイサーを連想させますが、エイサーがゆったりしているのに対し、こちらは激しい動き。


 韓国舞踊というと、頭に付けた長い紐(よく見たら、紙テープだった)を回しながら演舞するスタイルがありますが、近くでみるとなかなか迫力がありますね。打楽器を演奏しつつ、頭で長い紐を回転させつつ、やがて自身も回転しつつ、円を画きながら右周りしたり、左周りしたりと。桟敷で見ていると、迫力がありますね~。。 

 
 お年寄りの中には座りつつ手踊りする人も。韓国では生活に根ざした音楽なんでしょうね。途中で席を立つ人もいなくて、私もとうとう最後まで見てしまいました。最後はステージ前に勢ぞろいしてご挨拶。いや~、思いもせず楽しいステージを見せてもらいました。拍手。

 

 ステージの終了後は、観客席にいた見学者も一緒に混じっての踊りが始まりました。老若男女問わず、照れもなく踊りの輪に加わるというのは、盆踊りのような光景。とっても盛り上がって楽しそうでしたね~、私は遠慮しておきましたが。


 パビリオンのの展示や会場巡りもいいですが、こういう伝統芸能に接することができるのも万博の魅力にひとつ。愛知万博では「石見神楽」、上海万博では「功夫」が印象に残っていますが、こちらでもいいステージを見ることができました。

前へ 次へ→