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上海万博訪問記 

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 #2 2日目(6月12日)

 1、朝の散策

 上海の中心街は、地下鉄4号線と内環高架自動車道の2つの並行する環状線が取り囲んでいます。その環状線沿いの、北東部に位置するホテルが今回のツアーの宿泊先、「港鴻大酒店(Ganghong Hotel)」。昨晩の到着時は暗くてよくわかりませんでしたが、こんな感じです。


 いつも早寝早起きな私、旅先でも目覚めは早い。と思っていたら、同室のUさんはもっと早く、「毎日散歩しているから、今日もこれから散歩に行ってくる」と暗いうちから外出。私も近くを散歩する予定だったけれど、明るくなるのを待ちつつ、テレビのスイッチを付ける。

 中国のテレビ番組というとちょっと堅苦しい内容を想像していたんだけれど、ドラマやバラエティー番組などは日本とほとんど変わりなし。それに、日本のアニメが放映されていましたし。コマーシャルを見るのもなかなか面白いものですね~。

 朝の5時半ごろ、辺りも明るくなってきたので、散歩に出発。知らない土地を散歩するというのは、とても楽しいもの、ましてや初めて来た中国ではなおさらです。

 ホテルの前の大通り(写真右)を、なんとなく右方向へ行ってみることに。すぐに、万博のパネルを発見。ずっと歩いていくと、どんな小さな店舗にも海宝のステッカーが貼ってあったり、パネルがあったりします。任意というよりも、奨励されているのでしょうか。


 高架のある交差点には、大きなモニュメントがありました。どのパネルやバナー、モニュメントにも、いろいろな「スローガン」が記されていています。中国人の「スローガン」好きは聞いたことがありますが、なるほどと実感。愛知万博では「愛・地球博を応援します」「ようこそ名古屋へ」しかありませんでしたものね。


 さらに進むと、海宝を発見。商店街のような狭い通りを中に入っていくと、奥には大きな池を囲む公園がありました。ちょっと行ってみることに。

 

 この一帯は「西宮」と呼ばれているようで、その名を冠した商店街や劇場があります(こちら)。池の畔には散策路やベンチが整備されていて、地元の皆さん(高齢の方が多い)が散歩や体操をされています。テープに合わせて、あちこちで太極拳をされているのを見ると、「おぉ~、ここは中国なんやな」と感動したりして。


 池の反対側にも散策路が設けられているようで、ここを歩いてからホテルへ戻ることにしました。この近辺は上海郊外なんだけれど、高層マンションもあちこちに見られますね。


 散策路の柵には、獅子でしょうか、中国らしいデザインの装飾が見られます。ずっと、進んでいくと、何か見覚えのある石に遭遇(写真右)。昨日、豫園で見たのと同じ、石灰石の固まり「太湖石」じゃ、ありませんか。豫園のような権威のある庭園だけでなく、このようなローカルな公園にまでこの「太湖石」を置くものなのかと、ちょっと感心。


 ここで、散策中に見つけた看板を紹介。写真左は、結婚式場ですね。「西式婚礼」と伝統的な「中式婚礼」、および「中西合壁」が選択できるというのは、「洋式」「和式」を選択できる日本の婚礼事情と同様ですね。写真右は、写真館でしょうか?婚礼写真・芸術写真・子供の写真と、いろいろなオプションがあるよう。看板を見ながら、知らない街をぶらぶらするのも面白いものです。


 1時間ほど散歩してから、バイキングの朝食。今日は1日中、歩き回る予定なので腹いっぱい食べておきました。7時半にホテルのホールに集合、皆さんそれぞれの「万博スタイル」というか、愛知万博の時の気合がそのままというか、服装にもなかなか力が入っていますね。バスは時間通りにホテルを出発、万博会場へと向かいます。


 2、出発

 ここで一つ、問題(?)が発生。万博1日目の帰路、2日目の往復はグループごとにタクシーで移動する予定になっていましたが、会場ではグループを離れて個人行動する私は、急遽、地下鉄を利用して一人でホテルまで戻ることに・・・

 まったくそのつもりをしていなかったので、帰り方が分かりません。ホテル近郊の地図を借りて地下鉄の駅の場所を確認。どうやら、今朝、散歩したときに見た高架が、その地下鉄だったみたい。取りあえずは、地下鉄を降りてホテルに戻る道筋が分かっただけでも一安心です。

 さて、バスは高架自動車道を通りながら万博会場へと向かいます。高架道路沿いには、延々と高層マンションが立ち並んでいます(写真左)。ただ、開発から取り残されたエリアが所々に残っているのが、バスから確認できます(写真右)。高層ビルが立ち並ぶ上海郊外も、20年近く前までは、このような光景が広がっていたんでしょうか。


 中心街に入ると、きれいに整備された低層住宅や高層マンション。街の雰囲気もなんら日本と変わるところがないですね~、マンションのデザインを除けば。



 3、馬当路ゲート

 上海万博会場は、黄浦江を挟んで、2つのエリアに分かれています。入場ゲートは、西岸エリアに3ケ所、東岸エリアに5ヶ所と、愛知万博に比べるとはるかに多く設けられています(地図)。そして、もう1ヶ所、会場からやや離れた位置にある地下鉄の駅が、9号ゲート(馬当路ゲート)になります。。
 馬当路駅(9号ゲート)~盧浦大橋駅(西岸エリア)~世博大道駅(東岸エリア)の3つの駅を結ぶ地下鉄13号線は、万博会場内の扱いになっていて、9号ゲートを過ぎると、3つの駅間の移動が自由となっています。

 馬当路ゲートの前でバスを降り、ゲート前まで歩くことに。壁には万博のマークにEXPOの文字、段々とテンションが上っていきます。


 「上海世博会馬当路站出入口」と書かれた下をくぐって、中へ入るとさっそく「サイン(案内表示)」を見つけました。パネルではなく、シートを利用しているの点は愛知万博と同じ、なんか懐かしいですね~。今回の万博ツアーの目的・その3が、会場内のストリート・ファニュチャーを撮影・記録するというもの。こちらも、幸先よいスタートです。
 

 中に入った頃、雨がパラパラと降ってきました。ちゃっと傘を出しつつ、「雨か」とがっかり。雨の会場内を移動しながら、パビリオンの撮影もちょっときついですものね。1週間前の天気予報では、この土日は雨でしたが、2・3日前から予報は曇りor晴れに変わっていたのに・・・。

 幸い、雨は数分降っただけ、折り畳み傘をリュックに仕舞いこみ、この2日間もう使うことはありませんでした。出発前から天気は気になっていたんですが、万博会場では雨に降られることなく活動できたのは、ラッキーでした。

 さてさて、チケット売り場を横目に、さらに中へ。


 この辺りに待機場が設けられてあります。リニモ藤が丘駅にあった待機場(こちら)に相当するものですが、かなりの広さが確保されていますね。時間も早かったせいか、まだ想定ほど入場者が伸びていないためか、この待機場を利用することなく前へ前へ。
 

 そしてやっとたどり着きました、万博会場入口〔8:45〕。そして、長蛇の列。「おぉ~、懐かしい、いつか見た光景(こちら)とまったく同じじゃありませんか」と、テンションは最高潮に。


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