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上海万博訪問記 

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 #3 3日目(6月13日)

 10、畝中山水園&万博文化センター(A1)

 (1)畝中山水園

 フェリーを降りると右手に公園が見えてきたので、散策することに。

 大阪・愛知万博会場に大きな庭園が設けられていたのと同じく、この上海万博会場にも庭園があります。浦東エリアの黄浦江沿いはほぼ公園といってよく、東から順に「畝中山水園」「万博公園(世博公園)」「後灘公園」の3つの公園が設けられています。L2乗り場の真ん前が、「畝中山水園」。
 
 万博公園や後灘公園が、湿地や灘などの自然の地形を活かした公園であるのに対し、こちらは、中国の伝統形式を踏まつつも近代的にアレンジした中国庭園と位置づけられています。

 一番最初に目に飛び込んできたのが、一昨日の豫園や昨日朝の西宮で見た「太湖石」。日本の伝統的な庭園に松や燈篭があるのと同様、中国の庭園に「太湖石」があるというのは、どうも定番のようなんですね。

畝中山水園・入口

 写真左が「太湖石」のアップ、そしてついでと言ってはなんですが、「太湖石」付近進入禁止を示す黄色のテープに上海万博のロゴ・テーマ・海宝が印字されていたので、こちらもパチリ。

「太湖石」 テープ
 

 この畝中山水園は、6つの小さな庭園で構成されています。配置図は以下の通り。公園にあった銅版の地図です。「太湖石」がある庭園は、「疊石園」。

(クリックすると拡大します)
 
 次が「映月園」。美しい名前ですね。真ん中に水を湛えた石、その周囲には漢詩が彫られています。初唐の詩人、張若虚の「春光花月の夜」。有名な詩のようです。写真右の部分だけ紹介。
 
  春江潮水連海平 海上名月共潮生 艶艶隨波千萬里 何處春江無月明

映月園
 
 以下は、後ほど世博大道を歩いていたときに、通り沿いの門から入って散策したときの画像となりますが、ここで紹介。通りに接している公園は、この畝中山水園の中でもメインと考えられる「荷香園」。恐らくここが正門、額には「畝中山水」の文字が見えます。写真右は、庭園内部から撮影したものです。

畝中山水園の正門

 「荷香園」は、池を中心とした回遊式の公園、「荷香館」と呼ばれるお茶室のような建物、橋などが設けられています。ここで休憩する人も見られましたが、先を急ぐので次に。

「荷香館」

 「荷香園」の隣が、「石筍園」。文字通り、石の筍という意味合いでしょうか。万博の喧騒から離れて、この静かな空間でくつろぐ人もチラホラ。

「石筍園」

 残る1つ、「盆景園」は訪れませんでしたが、こんなサイトもあるので、造園に関心のある方はご覧になってみてください。


 (2)万博文化センター

 さて、フェリーを降りて畝中山水園を散策、ここを抜けると目の前に万博文化センターが現れます。中国館や万博センター、万博軸などと供に会期後も恒久施設として使用される予定になっています。会期後は「メルセデス・ベンツ文化センター」となることも決定済み、とか。

 
 遠くからでも一際目立つ、上海万博のランドマークの1つ、万博文化センター。近づくとその大きさに圧倒されます。愛知万博は期間限定の仮施設が中心であったのと場所的な制約から巨大な施設は見られませんでしたが、ここ上海万博ではこのような巨大施設を目にすることができるというのも、楽しみの一つですね。

 
 玄関前から南を眺めると、中国国家館。なかなかいいアングルではないかと思い、アップしてみました。

(クリックすると拡大します)
 

 何度も記していますが、上海万博会場には搭や観覧車がないので、会場を展望することができません。そんな中、数少ない”展望台”がこの万博文化センター。近くまで行ったんですが、どうも入口がわからないし、まあ、ゆっくりしている時間もないので断念。下を通り抜けて、次の場所へと移動することに。


 通路の横にあった子供用施設。「安徒生童話楽園」とありますが、英語の表示は”Andersen Dream World”、つまりはアンデルセン童話をモチーフとした児童館といったもののようです。漢字を見ていても、好奇心がそそられます。


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