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上海万博訪問記 

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 #2 2日目(6月12日)

 20、世博軸

 ネパール館の仏塔から眺望できた世博軸へ行ってみることにしました。途中には、ライトアップされた文化センターの姿が。会場で一番高い中国館と並び、この文化センターも万博会場のランドマークの一つになっているようです。


 さて、ここで「世博軸」についての簡単な解説。

 「世博軸」とは、浦東エリアの中央を南北に貫くメインストリートのこと。南はメインゲートである6号門から、北は黄浦江に面する慶典広場までの1km、幅は110mといいます(公式サイトの地図、参照)。上海万博のランドマークの一つであり、閉幕後も保存される恒久施設とされています。

 6号門から望むと、右に中国館、左にテーマ館。中央付近で、東西に延びる高架歩道と連結し、その向こう側には、右に文化センター、左に世博センターが配置されています。主要施設を結ぶ、文字通り「世博(万博)」のということになります。

 地上2階、地下2階の5層。上層は、愛知万博のグローバルループ(GL)のテントを想起させるような膜構造、さらにラッパ状の「陽光谷(サンバレー)」と呼ばれる巨大なモニュメントが6基、設けられています。下層は、ショッピングセンターとなっています。

 機能・規模は、大阪万博のシンボルゾーン(1km×150m)に近いものがあります。また、愛知万博では、GLを2箇所で結んでいた西エントランスが同様の機能を果たしていたといえます。

 
 それでは、「陽光谷」から見学していくことにしましょう。

 
その高さは40m。真下に行くと、まずはその大きさに圧倒されます。夜間は、それ自体が巨大なモニターとなっていて、次々と表情が変化していき、時々「海宝」も登場するなど、なかなか見ごたえのある”アトラクション”となっています。


 基層部分は、写真左のような様子。左下に見える緑色のゴミ箱と比べると、その大きさが分かるかと思います。

 全体がテントに覆われている「世博軸」ですが、6基ある「陽光谷」の部分だけは開放されていて、テントの上からアサガワの花が天に向かって咲いているようなイメージ。大阪万博の「太陽の塔」が、お祭広場の大屋根を突き抜けて顔を出しているような感覚でしょうか。


 開放部分を横から眺めると、「世博軸」の構造がよく分かります。写真からは、地下1Fまでのようですが、この下に地下2Fがあるのでしょうか。写真から見る限りは(一般入場者が利用できる部分は)、4層構造になっているようです。


 「陽光谷」の周囲には、螺旋状の通路が設けられていて、「陽光谷」を眺めながら通路を降りていくと、地下1Fに到達します。既に9時が過ぎていて、地下を歩いている人影はまったく見えません。しばらく南に行くとショップの灯り、ここだけは遅くまで賑わっているようですね。帰路に着く人たちが、最後にお土産を選んでいるのでしょうか。私もまたまた、覗いてきました。


 外側から「世博軸」を眺めると、ショッピングセンターそのもの。この辺りまで来ると、レストランや売店が集中していて、この時間でもまだ賑わっているようです。なんか、名古屋市栄のセントラルパークに似ているような気もしますね。

 

 21、B3(アジア&オセアニア)

 朝、利用した地下鉄「世博大道」駅まで戻るべく、高架歩道沿いをひたすら西へ。途中でテーマ館の前を通過。昼間とは違って、ライトアップされた様子は幻想的ですね~。

中国館とテーマ館 テーマ館・入口
 
 テーマ館の前を通り過ぎると、アジアやオセアニアの外国館が集まるB3エリアへときました。こちらもライトアップされたパビリオンの美しいこと。伝統的な建築様式のマレーシア館に、華やかなにライトアップされたフィリピン館。昼間とはまた違った表情を見せてくれます。

マレーシア館 フィリピン館
 
 今日の締めくくりとして、駆け込みでオセアニアの人気パビリオンに入ってみることにしました〔21:40〕。

 一つ目は、ニュージーランド館。入口には、愛知万博と同じく、巨大な翡翠(なんと、1.8t)。触れると幸運なるということで、しっかりと触ってきました。パビリオンの上部は庭園となっていて、庭園を眺めながら下へと降りていくという趣向。ただ、周囲はもう真っ暗で、あまりよく分からなかったというのが正直なところ。

ニュージーランド館 同左
 
 最後は、オーストラリア館。この国も万博には力を入れているという印象を受けますね。上海万博でも、大規模なパビリオンを出展しています。

 長い通路を歩いていくと、オーストラリアの歴史を紹介する展示スペースがいくつも設けられています。原住民・アボリジニーの紹介に力点を置いているというのは、愛知万博と同様。展示スペースの一角には、写真右のような3人の少女のイラスト。右から、原住民のアボリジニー、近世に渡来した欧米系、一番新しい移民のアジア系。この象徴的なイラストが、一番印象に残った展示かも。

 
 オーストラリア館の展示の最後は、円形シアター。しかし、ここにたどり着いたのはもう10時。地下鉄の最終が10時半とも聞いていたような気もして、こちらはパス。この辺りで、上海万博会場を後にすることにしました。

 さて、これからが問題。地下鉄を利用して、ホテルまで一人で帰らなければなりません。地下鉄の路線、乗り方も全然知らないのに・・・。

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