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万博遺跡レポート 

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#14 グローバルループの撤去開始 05/12/25
 

 
「万博の象徴 撤去始まる グローバル・ループ(中日新聞、 12月22日朝刊)
「消え行く空中回廊 万博閉幕3ヶ月」 (朝日新聞、12月25日朝刊)


 フリカ館前のグローバルループの一部が取り壊されている写真が、上記のような見出しとともに、両紙朝刊の一面を飾っていました。閉幕後も会期中の姿をそのままに残していた「万博の象徴」グローバルループも、今月16日に撤去が開始されました。一日20m前後で解体ができ、2.6kmあるグローバルループも南の180mを残し、来年6月には撤去が完了するとのことです。
 
 
 知万博の象徴とされるグローバルループ。私にとっても万博会場で一番印象に残る建造物でした。毎回、グローバルループの上を散策したり、写真を撮り続けていたのは、既に訪問記(24)で述べたとおりです。私だけでなく、私の周辺の万博ファンの間でも人気ナンバー1でした。
 
 会場外からそのグローバルループを眺められるのが香流川砂防公園。会期中、コモン4の裏側に位置する民間駐車場をよく利用していたのですが、西ゲートへ向かう途中、2回ほど訪れています。会場外から会場内をこれほど容易に覗くことができるということは、それだけ外部から侵入が容易であるということ。まあ、城郭に例えると、一番、攻め込まれ易い地点、一番の弱点ということになりますね。

 したがって、会期中の警備も厳戒態勢。砂防公園の駐車場にはに警察車両が常駐、警察官によるパトロールがされていました。最初、何も知らずにグローバルループの写真を撮っていると、向こうから警察の方がこちらに向かってくるではありませんか。さっそく職務質問。何でも、ここからよじ登ってタダで入場する輩が少なくないとか。「わたしゃ、全期間券を持っているし、ただ写真を撮っているだけですよ」ということで無罪放免。それからもう一度撮影に行きましたが、どうも近づきがたい場所になってしまいました、また職務質問も嫌ですからね。


 の砂防公園に初めて入ったとき、真っ先に思いついたのは、「閉幕後も近くからグローバルループを見れるなぁ」ということ。そして、閉幕後はその計画通り(?)、毎週ここに来ては、写真を撮り続けています(万博遺跡〜GL)。途中、アフリカ館に懸かる、アートプログラムの写真が取り外されたり、ヨーロッパのパビリオンが取り壊されたり、緑の木々が紅くなったり、時は移り変っていくのですが、グローバルループだけはその変らぬ姿をいつも見せていてくれました。

 それが、先々週(12/11)の訪問では、正面のグローバルループの一部が取り外されているのを確認。この3ヶ月で初めての変化です。そして、冒頭で紹介した新聞記事の写真。いよいよ、始まったんですね、グローバルループも。


 日、砂防公園へ足を踏み入れると、左のアフリカ館前のグローバルループの一部がなくなっているのがすぐ分かりました(写真左上)。まったく新聞の写真の通りです。近くからも見ようと斜面をよじ登り、フェンス越しに覗き込んでみました。下には、床面や支柱の残骸があちらこちらに。



 聞によると、北ゲート周辺や企業館の撤去がほぼ終了したので、これからは撤去の中心が南へ移るとのこと。私にいっぱいの想い出をくれたグローバルループも、もうひとつのお気に入りだった展覧車と同様、その移り行く姿を記録に留めていきたい、と思っています。


 さて、グローバルループをもう一度見たいと思う万博ファンの方、是非この砂防公園へ足を運ばれることをお勧めします。まだまだ間に合いますよ。リニモ西公園駅下車、南北に走る県道・田籾線を南に歩くこと700メートル、アフリカ館の南です。今でもこのような風景に接することができます。 (12/27) 






#13 雪景色の会場跡 05/12/19
 

 、一歩外へでるとそこは一面の銀世界。積雪23センチ、何でも名古屋では58年ぶりの大雪といいます。今日は会場跡へ行く日、「これはいい雪景色が撮れわ」という期待感と「瀬戸会場の奥まで行けるかなぁ」という不安が入り混じります。でも、午後には雲ひとつない快晴に、そして名古屋の街中の雪もすっかりと溶けてなくなってしまいました。子供のころ、毎年30〜40センチは雪が積もった大垣(の奥のほう)で生まれ育った私には、ちょっとしょぼい雪でしたね。やはり名古屋の冬は暖かい、と改めて実感してしまいました。

 
 いうわけで、タイトルにある「雪景色」には程遠いですが、日陰には雪がまだどうにか残っている様子でした(写真)。午前中の大雪のためか、今日は撤去作業は中止のようです。工機の上に雪が溜まったままの状態、平日にみられる作業の方も姿もまったくありませんでした。


長久手会場跡・アフリカ館 瀬戸会場跡・市民パビリオン

瀬戸愛知県館

 日、特に気がついたのは次の3点。
   瀬戸会場において、ゲートと市民パビリオンを結ぶ回廊の骨組みが完全に撤去されたこと。
   長久手会場、「大地の塔」の撤去が始まり、上部が既に取り払われていたこと。
   展覧車が完全に撤去されたこと。

 もう何度も繰り返してきましたが、会期中だけでなく閉幕後(写真左)も毎週その姿をカメラに収めてきた、愛知万博のランドマーク「展覧車」、とうとうその姿を完全に消してしまいました。いつも展覧車の前に立つポールを目印に撮影してきたのですが、今日はそのポールがないと、いったいどこに展覧車があったのかまったく検討がつかないような状態でした。企業館ゾーンや北口周辺はもうほとんどがサラ地状態、トヨタ館と北ゲート回廊の東部分がかろうじてその姿を留めているだけになってしまいました。

閉幕直後(9/27)の展覧車 本日の展覧車「跡地」



 (編集後記)
 閉幕直後より続けてきた定点観察も2ヶ月が経過、初めは3箇所だけの予定がいつの間にか30箇所くらいに増えていってしまいました。観察地点もやっと決まり、その分撮影に回る時間やサイトの更新も随分と楽になりました。
 今後は、会期中の写真も、ぼちぼちとアップしていこうかと思っています。(05/12/21)

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