万博を歩こう・TOP > 万博遺跡レポート > 61-1

万博遺跡レポート

前へ 次へ


#61-1 愛・地球博記念公園、第二期オープン 07/03/28
 
 待ちに待った、愛・地球博記念公園の第二期オープン。25日のオープン初日は所用のため訪問できなくて、オープン4日目の今日が初訪問となりました。万博会期中の頃と同じよなワクワク感。1年半ぶりに足を踏み入れる会場跡は、どうなっているのでしょうか?

 1、八草駅

 記念公園へ向かう前に、まずは八草駅を訪ねることにしました。リニモ藤ヶ丘駅や県道田籾線と同じく、思い入れのある場所のひとつです。2月に整備中だった駅前ロータリーも概ね完成。新しいモニュメントの周辺もきれいに整備されていました。
 環状鉄道線の東側へ回ってみました。ここは、会期中、瀬戸会場へ向かうバスの停留所があったところ。閉幕後にはバス乗り場も撤去され、まったく利用されていません。久しぶりに訪れると一面、植樹されていました。今の様子を見ていると、万博最高の人出となった日の混雑ぶりなど、想像できませんね。

南から見たリニモ八草駅 リニモから見た八草駅ロータリー


 2、記念公園のモニュメント

 リニモから記念公園に降り立つと、今までは閑散としていた[愛・地球広場]や[グローバルハウス]付近には、万博会期中を思わせるような多くの人影。うれしいものです。はやる気持ちを抑えて、まずは、「愛・地球博記念館」として生まれ変わった[迎賓館・レセプションホール]へと足を運びました。
 その途中に見つけたのが2つの記念碑(というか案内表示)。現在は北駐車場となっている[企業パビリオンゾーンA]の前には、4つのパビリオンの紹介と会期中の位置を示す地図が表示されていました。
 記念公園を訪れる来園者を見ていると、ガランとしたパビリオンの跡地を見ながら、そこに何があったか会話されている人が実に多いことを感じます。万博の想い出を確かめに来園している人には、このような記念碑はうれしいものですよね。個人的には、もう少しはやく設置して欲しかったというのが正直なところですが・・・。
 今回、新たに開放された記念館前の、ロータリー館跡地。こちらは、かなり立派な石碑が設置されていました。その周囲は庭園となっています。

[企業ゾーンA]の表示(北方向を望む) ロータリー館跡(東方向を望む)


 3、愛・地球博記念館

 今日訪問の一番の目的が、新しくオープンした記念館。会期中は立ち入り禁止区域でしたので、ここへ足を踏み入れるのはもちろん初めて、新鮮な気分です。
 記念公園オープンの頃から整備工事が続けられてきた、記念館前の通路・前庭。今日は、進入禁止を示すテープもなく、新しい階段を記念館へと下って行きました。最初に目に入ったのが、記念館のネームプレート(写真左上)。既に撮影スポットになっていて、私も撮影するのに順番待ちです。
 門をくぐると、玄関前には広場(写真右上)。かなりの面積ですね。広場の東方向に目を向けると、かなりの人だかり。前回報告した記念館前のモリコロです。この前での撮影も順番待ち、モリコロの人気は衰えを知らないようです。
 
記念館のネームプレート 玄関前の広場(東を望む)
記念館前のモリコロ 記念館の玄関


 記念館オープン初日は、整理券が配布され、入館できなかった人もいたようです。今日の入館状況はどうかと玄関(写真左)をのぞいて見ると、係員さんから「どうぞ」という声を掛けていただきました。今日は入館規制もないようです。

 館内は博物館のような重厚さ、体系的に展示されていて見やすいものでした。記念館の新しいパンフレットを片手に、順路に沿って見学です。ちなみに、館内は撮影禁止となっています。
 (1)アプローチ
 玄関ホールには、愛知万博の概要紹介と映像。そして、開会式に皇太子さまが動かされたオルゴールが展示されていました。
 (2)ギャラリー
 各パビリオンから寄贈されていた展示品が見られます。フランス館の塩のディスク、アルメニア館のモザイク地図、スペイン館のブロック、などなど。見覚えのある懐かしい展示物が続きます。
 ギャラリー3で目を引いたのが、会場模型。国際児童記念館でみた模型よりはるかに精密です。撮影できないのが残念ですね。
 そして、もうひとつ。この模型の周囲には、青少年公園時代から万博会場完成までの定点撮影の画像が展示されていました。建造物が何もない公園に次々にパビリオンやグローバルループが建設されていく様子が手に取るように分かります。定点撮影ファンの私にとっては、展示物の中でもお勧めのひとつです。
 (3)貴賓室
 会期中に国内外の来賓が訪れたという貴賓室。当時のままの状態で保存されているといいます。来賓の来場記念のサインを見ることがききます。
 (4)アーカイブ
 各国の子供たちが描いたモリコロの絵画のギャラリー。その一画には、会期中に販売されていた万博関連グッズ、モリコログッズのコーナーも見受けられました。こんなものがあったのかと関心すると同時に、もっと購入しておけばという後悔の念。私だけではなく、これをご覧になった万博ファンに共通する感想だと思いますよ。
 (5)シアター
 50人収容のシアターでは、15分の万博紹介の映像を鑑賞することができます。懐かしいパビリオンが紹介されていく度に、私の前に座っていた幼稚園くらいの女の子が、隣りのお母さんに「行ったね」「行ったね」と話しかけていました。彼女にとっても、いつまでも心に残るであろう万博だったと思います。
 万博のテーマとともに、閉幕日の様子が映し出されると、あの時にタイムスリップ。あの感動をついつい思い出してしまいました。
 ということで、十分と会期中の思い出に浸れる、記念館の展示でした。

 記念館を出ると、モリコロの撮影で混雑する、出口前のオープンギャラリー(写真左)。その周囲の小道はグローバルループをかたどったものといいます。そしてコモンにあたる場所には、万博参加国とフレンドシップ事業を行った自治体が刻まれたレリーフが埋め込まれています。来館の折は、こちらもご覧になってみてください。

オープンギャラリー フレンドシップ記念のプレート


 4、エレベーター塔

 記念館東の小道を下っていくと、新しく設置されたエレベーター塔の横に出ます。この辺りはFMラヴァースや多くのレストランがあったところなのですが、すべて撤去されて、今は何がどこにあったかまったく分からない状態になっています。このエリアの定点撮影は、また新旧地図を作成してから挑戦ということになりますね。

南西から望む 南から望む


 5、大芝生広場[愛・地球広場]

 そしていよいよ、懐かしの場所[愛・地球広場]に足を踏み入れる瞬間がやってきました。万博閉幕日のフェアウェルパーティーから実に1年半ぶりのこと。バイオラングの前にあったステージに立ち、広場全体を眺めます(写真上)。グローバルループやコモン1・2のパビリオン群はもうありませんが、思っていたよりも会期中の面影が残っている、というのが第一印象。ちなみに、現在は「大芝生広場」と改名されたようです。
 広場の向こうには見覚えのある木が一本、目に入りました。この横からトワイライトコンサートをよく見ていたもんです。懐かしさを感じながら、広場の真ん中へ。ジーンと胸に来るものがありました。この1年半の間、この時を待っていました。
 この懐かしの木から、展覧車のあった方向を望むと写真下のような状況。会期中の画像と比較してみてください。今回は準備不足のため、広場での定点撮影はなし、次回のお楽しみということにしておきましょう。

ステージから広場を望む

 広場に会期中の面影が残っている理由に、[グローバルハウス]を始め、会期中の施設が残されていることがあります。[ワールドレストラン]の白い屋根。現在は休憩所となっていて、今日はお弁当の臨時販売所が設けられていました。
 そして多くのハイブリッドタワー。何回も繰り返しますが、会期中にこのようなものがあったとはまったく印象になし。閉幕後、移設された多くの箇所で撮影してきましたが、会期中も含め、この場所でまじまじと見るのは初めてのこととなりました。こちらの定点撮影も、次回ということで。

[ワールドレストラン] ハイブリットタワー


 6、温水プール・アイススケート場 [グローバルハウス]

 青少年公園時代から万博、そして記念公園になってもその姿が変らないのが、「グローバルハウス」として利用されていた、温水プール・アイススケート場。青少年公園時代の姿に戻り、その利用を待ち望んでいた人たちで、それぞれの施設はなかなかの盛況。マスコミで報道されていたように、プール・スケート場の真ん中にはモリコロの像・イラストが見られました。
 会期中とその姿を変えていない、という理由で、今日の定点撮影の場所はここに決定。会期中の写真を片手に、建物の一周。比較対照した画像はこちらこちら。バイオラングやグローバルループがなくなったことを除くと、あまり違いはみられないようです。まるで「間違い探し」のクイズのようですね。

温水プール 室内スケート場


 [グローバルハウス]の写真を手に、温水プール付近の撮影をしていると、ばったりと万博仲間のHさんに遭遇。一緒にお食事をとってから、「こいの池」の南側を通って、日本の塔「月」がある西駐車場へと向かいました。

 その2へ

 ←前へ 次へ