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万博遺跡レポート

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#49 記念公園に残された「万博遺跡」 06/08/06 

 念公園がオープンして3回目の訪問。初回は、オープン初日の夕方に駆け込み入場、2回目は万博ファンサイトのオフ会で「サツキとメイの家」観覧。したがって、朝からひとりでじっくり見学というのは初めてということになります。目的は、定点観察。会期中の画像を探し出して、記念公園の同地点からの光景と比較対照しようというものです。準備に時間が掛かったのと日曜日に雨天・曇天が続いたこともあり、オープンして20日で、やっとの再訪問となりました。

 定点観察

 今日は日曜日ということもあり、9時半の到着時には奥の駐車場はすでに満杯、手前の駐車場も埋まりつつありました。会期中の写真と地図を片手に、[愛・地球広場]付近から順次撮影に取り掛かりました。[遊びと参加ゾーン]はあまり会期中と様子が変っていなくて、定点撮影も順調に進んだのですが、[愛・地球広場]や[コモン6]辺りですと、仮設施設のほとんどが撤去されていて、場所を探すのにも一苦労です。

 地図と写真を片手に、汗を流しながら撮影している私の後ろを、3台の観光バスから降りてきた家族連れが通り過ぎていきました。観光バスが到着するのにも驚きましたが、皆さんが口にされる言葉は異口同音、「本当になんにもなくなってしまったね」。多分、閉幕後、初めて会場跡を目にされる方たちなんでしょう。

 [散策の道]から[コモン6]の様子を見学しながら、「水の広場」へと向かう途中、森の奥の方から子供たちの歓声が聞こえてきました。坂道を降りて広場に到着すると、そこには会期中と少しも変らない光景が広がっていました。水の中で遊ぶ多くのお子さんたちやその家族。記念公園オープン初日には、2家族の姿しかがなく、閑散としていただけに、万博会期中と変らない今日の様子を見て、うれしく思いました。

 続けて大観覧車、児童総合センター、国際児童記念館を巡り、今日の予定を終了。残るエリアは、後日訪問時に撮影予定です(まだ準備ができていませんので)。


 記念公園に残された「万博遺跡」

 これまでの3回の記念公園訪問で、万博会期中に会場内で使用・設置されていたものが、現在もあちこちで再利用されているのを目にしました。言ってみれば、「記念公園に残された『万博遺跡』」ということになるのでしょうか。今日はその紹介です。

 @ミニ救急車
  グローバルループの上をサイレンを鳴らしながら走っているのを幾度となく目にした、ミニ救急車です。ゲート付近や各エリアの事務所の前に駐車されていました。現在は、正面玄関前の総合案内所の横に駐車されています。

 Aベンチ
  グローバルループでみたシンプルなデザインのベンチでななく、下がアルミ製のものです。こちらは、「サツキとメイの家」行きのバス亭前で再利用されています。

 B日除け傘付テーブル
 日除け傘付ベンチには多くの種類がありましたが、こちらは日除け傘付テーブル。傘の色はモスグリーンです。現在は、「サツキとメイの家」前で、記念スタンプ台として使用されています。

@ミニ救急車
Aベンチ
B日除け付テーブル


 C券売所
 場所を[遊びと参加ゾーン]へと移動しましょう。大観覧車の下には[ファミリー愛ランド]という子供向けの小さな遊園地がありましたが、いくつかの遊具は現在も残されています。この券売所も、会期中と変らない姿を残しています。でも、この遊園地、現在は閑散としていますね。

 Dトイレ
 万博会場の至るところに設置されていた、シンプルなデザインのトイレ。あれだけ多くあったのにほとんどは撤去されてしまい、唯一残るのが「円形広場」にある、このトイレ。会期中は数え切れないほど利用していたので、このトイレも万博の記憶と深く結びついていますね。

 E休憩所
 「円形広場」にあった休憩所。会期中とは少し形態が変り、現在はモスバーガーの店舗が入っています。ちょうど1年前も暑い日が続き、毎回どこかでソフトクリームを1・2個食べていたのですが、ここでもソフトクリーム片手に何度か休憩しました。会期中に会場内でよくビールを飲んだという方もみえますが、私の場合はソフトクリーム(甘いものには目がないので)。そういえば、いろいろな種類のソフトクリームがありましたね。

 F案内パネル
 万博会場では、万博カラーのグリーンで統一されていた案内パネルをよく見にしました。記念公園では万博色が一掃され、案内表示の色・形式も一新されました。そんな中、唯一残されている万博の案内パネルが、Fの休憩所です。非常に懐かしいですね。

C券売所
Dトイレ
E休憩所 F案内パネル

 
 3回の訪問で目にした「万博遺跡」をざっと紹介してきました。感想としては、非常に少ないですね。青少年公園からの施設は、青少年公園〜万博会場〜記念公園と、ずっと変らないものもあるのですが、それ以外の万博関連施設・設備が少ないのには寂しく感じます。大阪万博会場では、万博関連施設・設備がもっと残されていたように記憶しています。でも、これも閉幕後は青少年公園の姿に戻す、という万博前の契約と関係しているのでしょうね。


 念公園での撮影・見学も終えると、3時間が過ぎていました。涼を求め総合案内所前の「売店」で小休止。こちらは、地元・長久手町の商工会が、来場者の便宜のため店を出しているとのこと。休憩所がほとんどないだけに、うれしい配慮ですね。

 公園内を歩いていて感じるのは、会期中と違って太陽の強い日差しをさえぎるものがほとんどない、ということ。新公園は、見渡す限り平面で、青少年公園時代の2つの施設と円形広場の休憩場以外、涼めるところがありません。夏の暑い日には厳しいものがありますね。まあ、暫定的な開園ですから仕方がないといえば仕方がないんでしょうが。

 と言いつつも、残った地点の撮影には、近々訪れたいと思っています。



※ いままで、会期中の名称を「旧・コモン1」と表記してきましたが、これからは[コモン1]と略すことにします。

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