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万博遺跡レポート 

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 4、多目的広場〜[コモン3]

 西エントランス広場から南に下り、さらに西休憩所から西に進むと、[コモン3]=「多目的広場」へと上がる階段が見えてきます(写真左)。この階段の下は、ドイツ館の北西に当りますが、会期中は進入禁止区域でした(ので、定点撮影はできません)。

 高台から[長久手愛知県館]を眺めると、[管理棟]が西口休憩所となっている以外、サラ地状態。現在も工事中です。会期中の風景は、こちらに近いでしょうか。

多目的広場、入り口 「高台」より[愛知県館]を望む

 高台の上はグランド。ネットに囲まれて中に入ることはできなくなっていますが、その周辺はベンチが設けられ、通行可能です。コモン3の「尖塔」は何度も報告してきたとおり、現在は照明塔となっています(写真左)。

 さらに進むと、会期中のままのトイレが残されています。ワインショップと「えべせんべいの里」の間にあったもの(こちら)ですね。さっそく中に入ってみました。テント地の匂いが、なんとも懐かしいです。

ベンチと「尖塔」 トイレ

 多目的広場を南から眺めたのが写真左。はるか向こうに大観覧車が見えますね。この照明塔に囲まれた区域が[コモン3]。この中にアーケード通りがあったんですね。撮影地点は、[ギリシャ館]の南。新しく開放された各エリアには、写真右のような「博覧会の思い出」と題したパネルが設置してあり、会期中の様子をうかがい知ることができます。

多目的広場 パネル「博覧会の思い出」


 5、グローバルループ

 そして、その「多目的広場」の奥が、今回新しく公開されるエリアの中でも(万博ファンの間では)一番の話題となっている、愛知万博のシンボル「グローバルループ」。待ちました、2年半。閉幕後、遠くから眺めてきましたが、やっとその上を歩く瞬間がやってきました。

 「多目的広場」に縁に沿って進んでいくと、見えてきました。なんとも懐かしい光景ですね(写真左上)。残されたのは185m。横から眺めるとちょっと短いようにも感じますが、実際その上に立ってみるととても長く感じられます。会期中の想い出に浸るには、もう十分の長さ。テントも会期中のまま、この下を多くの人たちが行き交っていたんですね。

 公開初日の今日は、とても静か。途中3名の方とすれ違いましたが、皆、カメラを片手にGLの上を隈なく散策。平日の昼間にわざわざGLの見学に訪れるなんて、間違いなく万博マニアですね。

 少し進んでから振り返った図が、写真左下。会期中の様子はこちらに近いでしょうか。かきつばた池の前の風車(写真右下)も残されたまま。ベンチも花壇もすべてのストリートファニュチャーが撤去された今、万博の名残が少しでも残されているのは、万博ファンとしてうれしいものです。

ブローバルループ、入り口(北端) テント
中ほどから、GL北端を振り返る 風車

 GLは、コモンの円形のサインがあった辺りで切れています(写真左)。これより先、砂防公園の上を通過し、写真中央にみえる「散策の森」の下までGLが続いていたんですね。そして、GLの南端から反対方向を振り返ったのが写真右です。185m、ずいぶんと長いです。

GL南端より、北を望む GL南端より、反対方向を望む

 さて、やっと近くでみることができるようになった[コモン4]の北側付近、現在も工事が続いているようですね。会期中の画像はこちら。GLの北側に目を移してみましょう。[コモン3]の南側をみることができます。[コモン4]と比較するとこちらは会期中の面影が随分と残っているように感じますが、いかがでしょうか。会期中の画像はこちらこちらです。

 一基の照明塔の下にベンチがあるのを発見。会期中は、ブルーのカバー(?)が掛けてあった、この「尖塔」(こちらの左端)に間違いありませんね。

[コモン4] [コモン3]
[コモン3] 「尖塔」下のベンチ

 
 閉幕後、2年半ぶりに足を踏み入れることができた、[コモン6]、[コモン3]、大花壇、こいの池デッキ、そしてグローバルループ。随分と様子が変わってしまった中にも、会期中の想い出があちこちに残っていてとても懐かしく感じました。開放エリアと、残されたランドマークをだいたい確認。次回は新旧地図を元に、各エリアの定点撮影に取り掛かりたいと計画しています。会期中のあの場所が、今はどうなったのか。私自身も楽しみにしています。


 6、お花畑〜[コモン1・2]


 一時期開放された「お花畑」も、コスモスの季節が終了後、またまた進入禁止に。長い間、育苗のため入ることも出来ませんでしたが、他のエリアの開放に伴い「お花畑」も再び開放されました。花の季節まで、もう少し待たなければならないようですが、コスモスの開花時には、このエリアでも会期中と比較対照した定点撮影に取り組んで行く予定です。

 「お花畑」の北側、天然芝が拡がるエリア、[コモン1]の西半分は、現在も芝の養生中で立ち入り禁止。開放は、ゴールデンウイークごろになる予定とか。一度に多くのエリアが開放され、定点撮影で忙しくなりそうですね。


 7、県道田籾線でみた”万博遺跡”〈番外編〉

 記念公園を散策後、久しぶりに県道田籾線で帰宅することにしました。会期中にお世話になったコンビにや民間駐車場の跡を確認しながら、自転車でこの道を駆けていた会期中のことが、ついつい思い起こされました。

 と、そんなとき、視界にモリコロのイラストが。車を急停車させ、思わず確認。工事現場の防音シートにはモリコロのイラストとともに「応援します」の文字。どうも会期前のもののようです。万博閉幕後2年半が経つというのに、現在もこうして万博の名残を目にしようとは思いもしませんでした。万博ファンにはうれしい、"万博遺跡"との遭遇でした。



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