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万博遺跡レポート 

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#21 アフリカ館の消失 06/02/06

 アフリカ館


 県道田籾線を砂防公園に向かって進むと、いつも最初に目にするアフリカ館。万博閉幕後も毎週、見てきた光景です。企業館や北ゲートの取り壊しが進むなかでも、いつもその変らない姿をみせていてくれました。

 アフリカ館は、万博訪問第一日目に食事をとった想い出の場所。4月10日のことですから、もう10ヶ月も前のことになるんですね。会期中は毎回、アフリカ館の裏を通って西ゲートから入場、またステージではアフリカ音楽を堪能、6つのコモンのなかでも一番楽しめたステージでした。

 いつも会期中と変らない姿を残していたアフリカ館も、12月から骨組みが始まり、今年に入っては防音シートで覆われるようになりました。その変化にいつも、「アッ!」という声が出てしまうのですが、今日は思わず「ヒャ〜!」という感嘆の声が出てしまいました。いつも田籾線の正面をふさいでいた巨大な建物が、わずか壁一枚だけになっているじゃありませんか(参照)。ここまで取り壊しが進んでいたとは、ちょっと衝撃。

 いつものように南側の砂防公園から観察(写真)。フェンス越しにのぞくとご覧のようです。一番上にわずかに残っている非常階段、なんとも物悲しいですね。今日は平日、辺りは取り壊しのまっ最中であちこちから重機の音が聞こえてきます。傾斜を登ってフェンス越しに取り壊しの様子を覗いていると、いつも作業中の方と目が合ってしまいます。すいません、お仕事の邪魔をして。私みたいな輩が少なくないので、仕事もやりにくいでしょうね。


 北側へ回って西ゲート周辺を撮影後、砂防公園の駐車場に戻ろうとしたときのことです。アフリカ館の壁の取り壊しが始まっていました。一箇所に留まって会場跡地を眺め続けていることは、普段余りないのですが、今日は県道からちょっと入り込んで、取り壊しの様子をしばらくの間、眺めていました。2台の重機が壁をはさみ揺らすと、あちこちからガラスや壁の一部が落下、そしてとうとう2階部分の壁全体が砂煙を巻き上げながら崩れていきました(写真)。10ヶ月間見続けたアフリカ館、これが最後の姿となることでしょう。

@ A
B C


 北ゲート

 トヨタグループ館が完全に姿を消しました。企業パビリオンゾーンは表土が露出し、荒涼とした感がします。一方で、今までトヨタグループ館の影に隠れて見えなかった、コモン1・2を目にすることができるようになりました。コモン1の中央アジア館のパネルはまだまだ健在のようです。なつかしいですね、またこんなに近くでお目にかかるとは思っても見ませんでした。コモン2でもキューバ館やその前のグローバルループもいまだ残存、会期中と変化がないようです。


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