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愛知万博訪問記

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 #4 アメリカ州館 05/06/04

 夕方から長女とふたりで万博へ行ってきました。出かける前には夕立,天気もすっきりしないし,時間も遅いし,多分空いているだろうという淡い期待を抱いて,会場へと向かいました。ところが会場に着くと,予想をはるかに上回る人出。それもそのはず,今日の入場者は14万人,私の来場した日では最高の人出だったのです。

 まず,今まで行ったことのないコモン2(アメリカ大陸,写真左)へと足を運びました。グローバル・ループの上も,今まで見たことのない人波です。そんな中,向こうから見覚えのある顔が。向こうも私の顔を見てえらい驚いた様子です。なんと,毎日,顔を合わせている同業者の方でした。先方も家族連れ,首からパスポート券を下げていて,何度も来場しているとのことでした。また,仕事中に,万博の話でもしたいものです。それにしても,この人込みの中で知り合いに会うとは,本当,奇遇です。


 長女の希望で,赤十字館へ向かいましたが,長蛇の列。赤十字館だけでなく,カナダ館,アメリカ館なども1時間待ち,雨も激しくなってきたので,そちらは後回しにし,比較的空いている他のパビリオンを訪れることにしました。最近展示が開始されたというアンデス共同館をはじめ,ドミニカやアルゼンチンなどのパビリオンは待ち時間なしで入場できました。

 そんな多くのパビリオンの中で,一番印象に残ったのがメキシコ館(写真右)。どこのパビリオンでも特に関心を持って見学しているのが,先住民族に関する展示ですが,特に,メキシコ館での展示は,国立民族学博物館(20代は「友の会」会員でした)やリトルワールドを彷彿とさせるほど,規模が大きくすばらしいものでした。

  今回の愛知万博の会場には,多くの児童・生徒の方が遠足でみえているようですが,企業館のような派手なパビリオンだけでなく,メキシコ館などのような先住民族文化の展示も,ご覧になっていただきたいものです。滅多にない機会ですから。

 また、万博に関心がないという,私の周辺の方,どうも万博を「テーマパーク」と比較して,「つまらん」などとおっしゃっているようですが,万博は世界の文化に触れる絶好の機会,是非,一度足を運んでいただきたいものです(ちなみに,私はテーマパークには関心がありません,絶叫マシンが苦手だし)。


 夕食後,GC2に戻ると,もう8時,人影もかなり少なくなってきました。赤十字館は最終の入場まで満席ということで入場打ち切り。あとは待ち時間5分のカナダ館とアメリカ館を訪れました。カナダ館の前では,オーバーヘッドスクリーンを背負った「テク人」のカナダ青年が,行列の私たちを退屈させないよう,陽気な語り口でカナダ各地の紹介をしてくれました。

 アメリカ館では,大統領が(ビデオで)でお出迎え。その右には,会場の入場ゲートにあったのと同じ金属探知機と荷物検査台が目に留まりました。万博会場へ入るときと同じチェックを,アメリカ館に入るときにも,また,行うわけです。つまり,テロ対策ってことですね。これには,さすがに驚きました。大阪万博でのアメリカ館で一番印象に残っているのは「月の石」と「アポロ宇宙船」,今回の万博ではこの「金属探知機」でした。
 

コモン2 メキシコ館の内部
メキシコ館 夜のメキシコ館

 



〔追記〕
 05/10/07

 高校3年生の長女は3回目のこの日が最後の万博訪問、中学3年生の次女は学校からの訪問のみ。彼女らにとって、万博はそんなに魅力のあるものではなかったようです。35年前にはテーマバークもなく、外国人と直接触れ合う機会もありませんでしたが、今ではTDLやUSJなどのテーマパークに手軽に出かけることができますし、学校では英語圏出身の外国語教師と気軽に触れ合うこともできます。そんな環境で育った彼女らにとって、万博はそんなにの新鮮味がなかったのかもしれません。

 
 会期中、お母さんと一緒に来場されている小学生をよく見かけました。列に並んでいるとき、そのお母さんがたとお話をする機会も幾度となくありましたが、私と同じくらい来場されている方も珍しくありませんでした。小学生のお子さんたち、皆、顔を輝かせてうれしそうにスタンプ帳やバッジを見せてくれました。彼らを見ていると、どうしても35年前の自分と重なってしまいました。

 万博を通じていろいろな国のあることを体感し、多様な文化に接したことは、「万博の想い出」として心に深く刻み込まれるだけでなく、これからの人生にきっと様々な影響を与えてくれることと思います。そんなことを考えながら、彼らの笑顔を見守っていました。
 



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