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愛知万博訪問記

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 #3 アジア州館 05/05/25

 愛知万博,今日で3回目となりました。今までは,バンドの仲間や家族と一緒でしたが,今日は私一人での訪問。1回目は出演者,万博の関係者ということで通用門から素通りでしたが,2回目以降はもちろん一般ゲートからの入場です。開場30分前でもご覧のとおり,かなりの来場者です(写真左)。暑い中,会場の外でも並ばなくてはいけないのですが,待っている時間も「どこ行こかしゃん」という期待感でいっぱい。前回は前売り券での入場でしたが,今日はとうとうパスポート券を購入してしまいました。


北ゲートでの入場待ち
制服姿の生徒さんたち


 1,企業パビリオンゾーン

 企業館は一番人気のようで,昼過ぎにはどこも1〜2時間待ちの行列ができているのですが,朝一番ですと待ち時間なし。前回は「待ち時間0」の表示に誘われるように,「JR東海館」へ,そして今回は「ワンダーホイール展覧車」と「三菱未来館」(写真下)へ直行しました。

 三菱未来館。なつかしい響きですねぇ。そう。大阪万博の時とまったく同じ名称です。大阪万博の三菱未来館もかなりの人気がありました。動く歩道に乗り,50年後の日本の自然を表現したいくつかのゾーンを通り過ぎていくのですが,パンフレットにあるイメージ図と実際の映像との間にかなりのギャップがあり,ちょっと拍子抜けした記憶があります。

 今回のテーマは「もしも月がなかったら」。入る前のドキドキワクワク感は35年前と同じでしたが,今回の映像は予想以上にすばらしいものでした。この35年の間の,映像技術(CG)の進歩を感じずにはいられません。映像に関しては「長久手日本館」とならび,お勧めです。


ワンダーホイール展覧車 三菱未来館


 2つの企業館を見終えたころには,もう他館は1〜2時間待ちの行列ができていました。今日はかなりの入場者のよう。私が訪れた1回目は6万人台,2回目は7万人台,そして今日はそれ以上との印象を受けました(翌日の新聞発表では10万人代)。平日とあって,どこも小中学生の団体でいっぱい,1〜2割が制服姿でしょうか(写真右上)。これでやっと万博らしくなってきましたね。初回のときは,グローバルループに人影も少なく,「大丈夫かしゃん」などと要らぬ心配をしていたのですが,それも杞憂だったようです。

 


 2、アジア館

 企業館の次はアジア館が集まるコモン1・6へ足を延ばしてみました。コモン1(写真左)は、ネパール,ブータン,スリランカなどの仏教国が多く,どこも特徴的な仏像が中央に鎮座しているのが印象的でした。韓国館以外は待ち時間も少なくスムーズに入館できました。

 コモン6(写真右)へ着いたころにはもう,ほとんどのパビリオンに長蛇の列。シンガポール館やオーストラリア館などは断念し,列が少ないその他のパビリオンを巡りました。途中で昼食を取ろうと考えたのですが,どこのレストランも食券を買うのにこれまた長蛇の列。たまたま空いていたタイ館の中のレストランでタイのカレーを購入,池の中の休憩所で昼食となりました。ここも席を探すのに一苦労。

コモン1 コモン6


 ヨーロッパ館の展示国の国名を眺めているだけも,この35年間の国際情勢の変化を感じたのですが,ここアジア館においても同様。中央アジア諸国(旧ソビエト連邦),一部の南太平洋諸国,ブルネイなどが独立,あまり見たことがないような国旗が多く(失礼),新鮮に映りました。また,ベトナムは統一,大阪では「イラン・トルコ・パキスタン」共同館だった各国も,イランはイスラム革命,パキスタンはバングラディシュが独立,トルコは欧州に接近しつつあります。ヨーロッパ諸国だけでなく、アジア諸国にとっても激動の35年間だったのを痛感します。



 3、旧・青少年公園の面影

 
暑くなってきたし,人出を避けるため西エリアの「遊びと参加ゾーン」へ。このエリアは,ほとんどが学生さんや小さなお子さん連れでいっぱいです。木陰やベンチも多く,休憩するにはもって来いです。あちこち散策していると,見覚えのある懐かしい建物を発見。旧・青少年公園の児童総合センター(写真左)ではありませんか。万博の会場が青少年公園に決定し,施設はすべて取り壊されると聞いていたのですが,無事(?)残されていたのですね。ちなみに,冷凍マンモスが展示されているメイン・パビリオン「グローバル・ハウス」も,屋内プールの建築物をそのまま利用したものですね。屋外に突き出たスライダーがそのまま残っていました。なんだかうれしくなりました。

 最後は「動くパビリオン」,話題のIMTS(写真右)で北ゲートに戻り,帰途に着きました。せっかくパスポートを購入したので,またちょくちょく会場へ訪れてみたいものです。私の周辺の20・30歳台の人たちは,そんなに万博に関心があるようには見受けられません。私が万博の話をしていると,「えー歳こいて,よーそんなに夢中になれるもんだわ」という冷たい視線を感じます。でも,愛知万博の会場を歩き回っている私は,大阪万博の時の10歳のころとまったく同じ気分。万博会場を散策しながら,ひょっとすると当時の追体験をしているのかもしれません。私と同じ世代のあなたも,そうじゃありませんか?


わんぱく宝島(旧・児童総合センター) IMTS

 


 〔追記〕 05/10/05

 この日に購入したパスポート券。「4回入場すれば元が取れる」という触れ込みだったので、まあ4回以上は来場するだろうという軽い気持ちで購入。まさか、それ以降30回も通うようになるとは想像さえしていませんでした。

 初回は出演者として無料で入場、2回目は第一期前売り券、3回目以降はパスポート券での入場ですが、単純に一回あたりの入場料支出を換算すると、なんと662円。会期中、32回も来場できたのは、地の利もありますが、やはり割安なパスポート券のお陰といえましょう。

 今回の万博の総来場者2千200万人のうち、パスポート券使用者はのべ440万人、ひとり平均10回といいます。協会関係者の中では回数券にしておくべきだったという声があったと聞きますが、割高な回数券だとこんなにも来場することはなかったでしょう。私も含め多くの万博大好き人間が、これだけ頻繁に会場へ足を運ぶことができ存分に楽しめたのも、パスポート券のお陰に他なりません。本当に感謝です。


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