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愛知万博訪問記

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 #18 ワールドスタンプ 05/08/20

 仕事終了後、ワゴンに自転車を積んで万博会場へまっしぐら。土曜日の午後、もうすっかりお馴染みの光景となりました。そして、いつもの駐車場へ。あれっ? 入り口に「満」の看板、そして奥の方では両手でバツをしている係員の姿が。えっ、満車ですか? なるほど、夏休みも終盤、車で来場される家族連れの方も増えてきたわけですね、こんな奥の駐車場まで満車になるなんて。

 などと、感心している場合ではありません。せっかくここまで来たのに引き返すわけにもいかず、空きの駐車場を探してさらに奥へと向かいました。名商大の正門が見えるほど坂道を上り切ったところで、やっと空きの駐車場を発見。田籾線沿いでは一番奥、さすがにガラガラです。自転車がないと、会場まで行くのは無理ですね(ちなみに3キロ弱の距離)。


駐車場から会場を望む

 
 ほとんどのパビリオンは制覇したので、最近は毎回2つくらいのグローバルコモンを散策して待ち時間なしの外国館を再訪したり、イベントを中心に万博を楽しんでいます。パビリオン巡りの楽しみのひとつが、スタンプやパンフレットの収集。会期が残り1ヶ月となって、やっとスタンプやパンフレットが登場した外国パビリオンもいくつかみられます。今日は、そのお話。


 1、ワールドスタンプ

 
私と同世代の人の大阪万博の思い出を読んでいると、必ず登場するのがスタンプとパンフレット。それまで旅行先で記念スタンプを押すなどという習慣はなかったのではないかと思います。それが大阪万博では、どのパビリオンにスタンプが設置してありました。個性的なデザイン、初めてみる多色刷り。それに、一番驚いたのがスタンプ台(インク台)がなくても押せるスタンプ、「シャチハタ・ネーム」のできる前でしたからね。

 こんな楽しいもの、子供が夢中にならないはずはありません。兄も私も、もう夢中になってスタンプを押しまくっていました。先日大垣の実家から持ってきたスタンプ帳をみると69種類(同型で異なる色は1種類とする)。よう集めたもんです、まったく。

 大阪万博以降、旅行先にスタンプ帳を持って歩くのが習慣となりました。大阪万博スタンプ帳の後ろには、その2年後に流行した、国鉄各駅の「ディスカバージャパン」の記念スタンプ。そして、この習慣は現在も続いています。20代・30代の友人(さらには自分の子供たち)にこのことを話すと、ちょっと驚くというか呆れますが、これはもう明らかに大阪万博の名残としか考えられませんね。


 そんな私が愛知万博に来て記念スタンプ(ワールドスタンプ)に夢中になったのは言うまでもありません。一番最初に万博会場に来たとき、若いバンド仲間が呆れたのは以前に述べたとおりです。2回目の訪問時には、愛知万博訪問の必需品となた「ワールドスタンプ・パスポート」を購入、押したスタンプは180個に上ります。そう集めたもんです、まったく。

 各パビリオンのどこか(これが分かりにくいところもあります)にスタンプ台があるのですが、いつもお子さんたちの行列ができています。そこに私も並ぶのですが、このときの私は大阪万博の時と同じ小学生の気分、つまり彼らと同じってわけですね。でも、「パスポート」片手に並んでいる同世代の人、年配の方、さらには外国の方たちをみていると、どなたも童心に帰って楽しそうですね。

  「ワールドスタンプ・パスポート」もほぼいっぱいになってしまったので、ここで新しいスタンプ帳を作成(写真2)。会期も残り少なくなってきたので、もう一通りパビリオンを巡りながら、そちらのスタンプ帳を埋めていくことにしました。


ワールド・スタンプ スタンプ帳



 こに両万博のスタンプを並べてみました。ちなみに、大阪のスタンプの直径は、愛知のものの倍です。えらい、バカでかかったんですね。それでは簡単に解説を。

1、シンボル
 おなじみ「太陽の塔」と「モリゾーとキッコロ」。万博のシンボル・マークと同様、あるいはそれ以上有名なのではないでしょうか。

2、シャチハタ
 万博のスタンプといえば、シャチハタさんを抜きに語ることはできません。今回も多くの外国パビリオンに提供していると聞いています。大阪の「産業生活館」のシャチハタ・ブースには下のものを含め6種類のものがありました。愛知における「夢見る山」シャチハタ・ブースでも、またまた楽しませてもらっています。来場記念のほか、月代わりで2種類のスタンプが登場しています。

3、ブルガリア館
 万博といえば、なぜか縁のあるブルガリア館。自分でも不思議です。パンフレット・スタンプだけでなく、お土産もここで購入しているのですからね。今回は食事までしてしまいましたし。

4、メキシコ館
 今回の展示中心のパビリオンでは、私の中でナンバー1。敬意を表してここに紹介しました。なお、大阪の時の展示内容はまったく記憶にございません。

5、三菱未来館
 万博といえば、こちらもわすれてはいけません。三菱未来館、名前も同じです。大垣にあった大阪万博の資料をみていると、筑波博と名古屋デザイン博の資料も混じっていました。これまでまったく記憶になかったのですが、こちらでも「三菱未来館」に入館していたんですね。つまり、大阪・筑波・名古屋デザイン・愛知の各博覧会において、4つの「三菱未来館」に入館していたということになります。5つめもあるのでしょうか?


1.シンボルマーク 2.シャチハタ 3.ブルガリア 4.メキシコ 5.三菱未来館








 2、パンフレット

 大阪万博のパンフレットを数えてみたら、こちらは47種類。久しぶりに目にして、展示内容をやっと思い出したパビリオンもいくつかありました。日立グループ館は「東洋一長いエスカレーター」(世界一やったかしゃん?)が話題になっていて、そのエスカレーターで上まで昇る光景まで鮮明に記憶しているのですが、展示内容はまったく覚えていませんでした。それがパンフレットを見て、旅客機の操縦のシュミレーションだったことを思い出しました。テレビゲームがない当時としては、非常に斬新な内容だったのですが、操縦できるのは1グループ8人中2人だけ。私は後ろの席に座っていて、操縦する前の席の人をうらやましそうにみてきたことまで思い出してしまいました。

 今回の愛知万博。パンフレットを手当たり次第に収集しているのは、スタンプと同様、いや、それ以上です。多くの外国館は繰り返し訪れていますが、リトアニア館やスペイン館を始め、いくつかのパビリオンでは行くたびに新しいパンフレットが用意してあります。一方、閉幕直前にやっとパンフレットが用意されたパビリオンもいくつかみられます。

 「なんで何回も同じとこ行くの?」なんて娘に言われていますが、何回もじっくりと展示を見学したいということのほかに、マニアとしてパンフを収集したいということもあります。やはり、足で稼がないとね。毎回、厚さ3〜4cmのパンフレットの束を持って帰ってきますが、それが20回分ですから、今や部屋の片隅のダンボールに山積み状態になっています。コモンごとに4つのダンボールに分けているのですが、整理するのは万博終了後ですね。


 て、パンフレットについてもスタンプと同様、比較対照してみましょう。左上から順に「日本館」、「オーストラリア館」、「自動車館」そして「三菱未来館」。今回の万博で特に印象に残っているパビリオンを中心に紹介してみました。展示内容、イラスト、デザインなどを見比べると、35年の時の流れを感じさせられます。しかし、それ以上に時代の変化を思い知らされるのは「比較対照すべきパビリオン」がなくなっていたり、名称が変更している場合です。ソビエトやドイツ、チェコスロバキアなどの外国館だけでなく、企業館についても同様です。たかがパンフレット、されどパンフレット、ですね。

 大阪万博のコレクションを紹介したサイトも多くみられるのですが、さらに愛知万博のものと比較対照することにより、それぞれの万博の特徴や35年の時代の変化が読み取れるのではないでしょうか。私もおおくの万博小僧のサイトの仲間入りをしたいと思うのですが、方言サイトの更新、城郭サイトの立ち上げもままならない現状ではちょっと難しいかもしれません。でも、いつかはという希望は持っています。


日本館
オーストラリア館
自動車館/ワンダーホイール 三菱未来館



〔追記〕
 05/10/19

 仕事仲間にも万博大好き人間、Gさんがいて、顔を合わせては情報交換をしていました。どこそこのパビリオンで新しいスタンプが登場したとか、変更があったなどと聞くと、さっそくそちらのほうへも急いで訪れていたものでした。先日も、Gさんからスタンプ帳を見せていただきました。私が知らないものもいくつかありました。

 
 閉幕間際になると、日替わりの「精霊たちの森林舞踏会」やトヨタ館など、一部のパビリオンなどではスタンプを押すのにも行列ができるほどになりました。でも、待ち時間にお互いのスタンプ帳を見せ合ったり、情報を交換したりと、初対面の人とのコミュニケーションのいい手段となりました。

 トヨタ館で会った小学生の女の子、お母さんと40回近く来場したとのこと。記念スタンプでいっぱいになったあのスタンプ帳、きっと彼女にとっては「想い出がいっぱいつまったたからもの」になることと思います、私にとって「大阪万博のスタンプ帳」がそうであるように。


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