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万博遺跡レポート
#55 西ターミナル跡地の現在 06/10/16・18 16日は月に1度の会場外からの定点撮影、そして18日は記念公園内における定点撮影です。会場外からの観察では、もうほとんど変化が見られないので、併せての報告とします。 西ゲート跡地の整備、終了 県道田籾線から会場取り壊し・整備工事を継続して眺めてきましたが、閉幕1周年を迎えて工事もやっと終了。先月は、まだ、[西ゲートIMTS駅]下の傾斜の辺りでショベルカーを確認できましたが、今日は写真のように工機も作業員の方たちの姿もみられず、物音ひとつしない静かなたたずまいを見せていました。これで、このエリアは以前の田園風景に戻ったというわけですね。
記念公園内の整備工事 お次は、記念公園内における撮影。公園内では現在、目だった工事が2つあります。ひとつは、[愛知県館管理棟]。会期中、屋上に「踊る鉄塔」があった建物(写真左上)といえばお分かりになるかと思います(私は、隣接する「中部千年共生村」と勘違いしていましたが)。 記念公園開園当日の7月15日、[日本ゾーン]に取り壊しを免れてポツンと一棟だけ残された建物(写真右上)がありました。この管理棟ですね。それが9月28日の訪問時には、ご覧のような状態(写真左下)。巷の情報によると、取り壊しているのではなく、改装しているとのことです。こうなると、まったく別の建物という印象ですね。
もうひとつの工事箇所は[迎賓館]のまん前、グローバルループがあった地点です。かなり削られていますが、前々回の報告にありました通り、サイクリングロードの整備のようです。他に大きな変化がないだけに、この地点がどのように変っていくか、興味深々ですね。 「散策の森」に入り、高台から[コモン6]の写真撮影をしてから、風・水のエリアの方へと下っていきました。もう10月、水遊びをしているお子さんたちはさすがにみませんでしたが、その代わり、すべり台は大人気のよう。平日でも、保育園児の団体や小さなお子さんを連れた家族連れも多く見かけます。なんとも微笑ましい光景ですね。 今日のこども広場の様子は、写真右のようです。噴水で虹が出来ていました。お分かりになりますか?
西ターミナルの現在 16日の報告にありますように、公園西駅から[西ゲート]に至るエリア、つまりは[西ターミナル]の工事は終了。今までは周囲からの撮影だけでしたが、今日は実際に中に入って撮影することにしました。この中に降り立つのは、実に会期後初めてのことです。 写真上は、県道長久手線から[迂回路]に入ってすぐの光景です。西ターミナル・西ゲートの土台になっていた盛り土は撤去され、はるか彼方に[コモン3]の尖塔(現・照明灯)が見渡せます。 さら奥まで進み、[コモン3]に近づきました。右側の高台が、フランス館のあった地点です。会期中の画像と比較してみてください。階段と尖塔は変っていませんが、その手前の光景をみているとなんとも寂しいものを感じますね。ここに万博会場の入場ゲートがあったとは、想像するのも困難です。
最後に、「記念公園を歩こう」にアップした定点撮影の画像を、簡単に解説しておきます。 [西ターミナル](1) a〜gは、県道田籾線から自転車置き場を通過して、西ターミナルを西ゲートへ向かう光景です。大観覧車や回廊を横目で眺めながら、団体バス駐車場やシャトルバス乗降所を進みます。すべての施設が取り壊され、田園になりましたので、会期中とのあまりの違いに驚かれるかもしれません。 [西ターミナル](2) a・bは、トイレの前にあった回廊東入り口。 c・dは、階段上がり口の向こう側から南東方向の[西エントランス]と[アフリカ共同館]を撮影したものです。周囲よりも一段高く築かれていた[西ゲート]の「土塁」が撤去されているのがわかります。 e・fは、県道長久手線から田籾線を左折するために設けられた迂回路。eの会期中の画像は運転しながら撮影したもの。fは突き当たりのカーブの地点、その向こう側の[西ゲート]の「土塁」がなくなっているのが、この画像からでも確認できます。 gは、関係者用の専用通路。一般来場者は侵入禁止なのですが、閉幕日の入場時はここで待機させられました。ここは、田籾線を南進し、アフリカ共同館辺りで北上したすぐの地点です。右上に回廊東入り口、その向こうには大観覧車がみえます。本日画像からも、右側部分の高台が撤去されていることがよくわかりますね。 「夏草や兵どもが夢の跡」とは、閉幕後の西ターミナルの様子を初めてご覧になった、万博ファンサイトの某氏のご感想ですが、なかなかうまいことをおっしゃいますね。 |