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万博遺跡レポート
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#1 閉幕2日後 05/09/27 愛知万博閉幕の翌日、マスコミは万博閉幕を伝えるニュースで持ちきり。新聞の一面、三面は次のような見出しが大きく踊り、閉幕の様子を伝える記事で埋まっていました。
読売新聞の一面には、愛・地球広場で行われたフェアウェルパーティーの全景が大きく掲載されていて、その時に自分の座っていた場所の辺りを思わず探してしまいました。 テレビはと言うと、閉ざされた会場の門の前に多く万博ファンが集まり、中の様子を覗き込んでいる様子が映し出されていました。万博会場のことが気になって仕方がないお仲間がたくさんいるのだと、共感を覚えずにはいられませんでした。 そして閉幕2日後の今日、私も初めて会場へ行ってみることに。昨日は、閉幕日の疲れと虚脱感から、足を運ぶ気力もさすがにありませんでしたが、私自身も会場の様子が気になって、気になって、行かずにはいられません。 遠景 閉幕後に計画していたのが、会場近郊からの撮影。会期中、会場周辺の住宅地へは住民の車両以外、進入禁止。したがって、会場をいろいろな方向から撮影するには自転車で回るしかありませんでした。実際、2回ほど撮影のため会場周辺を巡ってみました。 今日は県道長久手線を北に入り、撮影ポイントを探しながら車でうろうろ。今日見つけた中でも一番の光景が、下の写真。丘陵の向こうに、赤い展覧車や大観覧車が見えます。これももうすぐ見られなくなってしまう、貴重な映像ですね。 定点撮影開始 そして、今日訪れた一番の目的は、会期中半ばよりこっそりと計画していた、会場取り壊しの様子を記録する定点撮影。会場内へはもう入ることができませんので、必然的に会場外側からの撮影となります。そこで今日は、予め決めておいた撮影地点を回ることにしました。 名古屋市内より県道長久手線を東進、県道田籾線と交差する高架橋を降りて、前熊東の交差点に停車。ここが、第1ポイント(写真左)。会期中の訪問記にも何度か述べてきたとおり、この辺りの道路にはいろいろと思い入れがありまして、万博により一変した周辺域の風景も記録していきたいと思ったわけです。 左に折れて、西ターミナルの北側へ(写真右側)。ここは半年前の万博初訪問日、パークライド駐車場からのシャトルバスで降り立った場所。あのときはまだ、万博に関心があったわけではないんですが、西ゲートをくぐって、グローバルループを散策した時には、もう35年前のバンパク小僧になっていたんですよね〜。 会期中は多くの観光バスで賑わっていたバスターミナルも閉鎖され、閑散としたもの。ガードマンや案内係の人たちの姿も見られません。
前熊東交差点へ入る手前で、県道長久手線から南側を眺めたのが下の光景。展覧車や三菱未来館が観察できる、なかなかの撮影ポイントではありませんか。先ほどは通り越してしまったので、Uターンして撮影。会期中はこんな所に駐車することなどできませんでしたが、車の走行中に横目で見ていたこの光景、会期中とまったく変わりませんね〜。
昨日、テレビにも映っていた北ゲートへ。閉ざされた門のガードマンの方が立ってみえます。近くまで行って中を覗き込むこともちょっと慮って、遠くから北ゲート前の様子を伺ってみました。おとといまでごった返していたゲート前も、工事関係者が通り過ぎていくだけ。 気を取り直して、展覧車前へ移動。定点撮影の一番の目的が、この展覧車です。長久手会場のランドマーク、会期中は会場内の色々な地点から撮影を続けてきました(こちら)。道路の下からはよく見えないので、傾斜面をよじ登ってフェンスの前まで行ってみました(写真左)。なかなかの撮影ポインドです。閉幕後までしっかりと見届けてきた展覧車、取り壊しの様子も最後まで見届けないとものです。 次の撮影地点へ向かう途中、西ターミナルの様子が気になって車を停めました。いつも利用していた西ターミナル。県道からの入り口付近に設置されていた店舗はいつも大賑わい、行きも帰りもおおくの来場者ですれ違うのも大変でしたが、人影もなし。遠くに見える西ターミナルには関係者の車ごポツリポツリと見えるだけでした(写真右)。
会期中から狙っていた撮影地点が、砂防公園。目の前にはグローバルループやアフリカ共同館が広がり、会場外からこれだけ接近して会場内を観察できる地点は他にはありません。こちらも会期中となんら変わらないんですが、グローバルループの上は人影ひとつ見えませんね〜。
半年間、通い続けた万博会場。すっかりと私の日常の一部だったのに、あの当たり前だった光景がもうないんだと、この目で確認。ほんの2日前、最後のFMラヴァースを聞きながら、感動のうちに万博会場を後にした同じその道を、万博会場が”万博会場跡地”になったことを思い知らされ、万博は本当に終わってしまったんだと自分に言い聞かせながら、黙々と車を走らせたのでした。
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