万博を歩こう・TOP> 万博遺跡レポート > 3-95

万博遺跡レポート

 ←前へ 次へ→ 


 #95 愛・パーク、オープン 09/03/20

 昨日から雨が降り続き、空模様が随分と心配でしたが、朝、家を出る頃にはすっかりと雨も上がり、空には晴れ間もちらほらと見えるほど。今日は、待ちに待った、瀬戸万博記念公園「愛・パーク」のオープン。晴れ間が射す中、久々の”万博気分”で、瀬戸へ出発です。

 本日の様子を報告する前に、模型図(写真)を見ながら、瀬戸会場跡地の現況を確認しておくことにしましょう。瀬戸会場跡地は、現在、写真に示したようにA〜Bの4つのエリアに分かれています。



 各エリアの会期中と様子と現況を示すと、次のようです。
 
A、あいち海上の森センター(愛知県)
 会期中、瀬戸日本館と瀬戸愛知県館があったエリア。閉幕一周年を機に、「あいち海上の森センター」としてオープンしています(54参照)。

B、旧海上広場(愛知工業大学)
 海上広場や市民パビリオンがあったエリア。閉幕後は閉鎖されていましたが、07年10月28に1日だけイベントが開催され、初めて一般に開放されました(71参照)。市民パビリオンは取り壊されていますが、海上広場のステージは会期中そのままの姿で残されています。

C、瀬戸万博記念公園「愛・パーク」(瀬戸市)
 天水皿があったエリア。市民パビリオンと瀬戸ゲートを結ぶ回廊が渡されていて、その上から天水皿を眺めることができました。今回、オープンしたエリアです。

D、住宅予定地
 瀬戸ゲート・瀬戸エントランスがあったエリア。現在、住宅予定地として造成中。名称は、「サンヒル上之山」の予定。

 それでは、愛・パークを中心に、各エリアの今日の様子を報告することにしましょう。


 1、愛・パーク

 いつもは車で向かう瀬戸会場跡地。今日はリニモ八草駅から徒歩で行くことにしました。歩いても意外に近く、十数分で到着。ちょうどオープニングセレモニーが終わったところか、お皿の周辺は予想以上の人出(写真)。この場所にこれだけの人が集まるのは、万博閉幕以降、初めてのこと。多くの万博ファンの熱気が伝わってきて、見学前からもうテンションが上がっていきます。途中、あちこちでお馴染みの万博ファンと遭遇。今日は、毎度お馴染みの4人の万博仲間と、1日過ごすことになりました。



 (1)天水皿・資料館

 一番楽しみにしていたのが、天水皿の前に新しく設置された資料館(写真左)。内部は万博資料館、屋上部分がデッキになっていて、天水皿を上から眺めることができるようになっています。デッキに通じる入り口が南側にあり(写真右)、公園内を見渡しながら天水皿へと誘導されていきます。


 通路途中から資料館を眺めたのが写真左。デッキから天水皿を覗き込む人たちが見えますね。そして、写真右が、愛知万博瀬戸会場のシンボル、そして瀬戸万博記念公園のシンボルとなる「天水皿n乗」(当サイトでは、後半部分はいつも略して表記してますが)。会期中は回廊の上からしか見ることができませんでしたが、これからは天水皿のすぐ下まで行くことができるようです。真下で休憩する人たちが、ちらほらと見えますね。


 そして、正面から眺めた天水皿。下からは度々みていますが、上から眺めるのは会期中以来のことです。デッキの上は、複数のTV局を始め、カメラを片手にした人たちで賑わっています(写真左)。そして、デッキの左側(東側)には、記念撮影用のモリコロ像が設けられています。すでに人気のスポット、記念撮影をする家族連れが順番待ちのよう。


 (2)[瀬戸ゲート]

 デッキの上から西方向を眺めたのが、次の写真。模型図ではDのエリアになります。会期中、通りの向こう側には瀬戸ゲートが広がっていましたが、会期後すぐに取り壊され、3年余りサラ地のまま(こちら参照)。昨年末より、やっと宅地造成が開始され、現在はご覧のよう。何年か後には、ここに住宅地が広がることになるんですね。


 (3)資料館の展示

 それではいよいよ資料館の中へ(写真左)。エントランスホールには、写真右のような陶壁が展示されてあります。解説によると、愛・地球博パートナーシップ事業の一環として、05年5月15日に開催された「第27回日本文化デザイン会議なごや・せと」の講座において絵付けされた陶板を組み合わせて作成されたとのことです。


 資料室内は土足厳禁。入り口で靴を履き替え、展示を見てみることにしましょう。中央には、万博会場の模型が設置されています(以前、愛知国際児童記念館に設置されていたものと同型ですね)。資料室の一角にはモニターが設置されていて、会期中の映像を鑑賞することができるようになっています。


 展示は、愛知万博誘致に使用されて数々のアイテムが中心となっています。当初の会場予定地であった瀬戸ならではの展示。万博誘致のシンボルマーク、なんとも懐かしいですね。誘致シンボルマークの入った、ノボリ、ハッピ、マグカップなどなど。中には「21世紀万博」なる文字の入ったグッズも見られ、なんとも時代を感じさせられます。

 
 愛・地球博記念公園内の記念館は、会期中の各パビリオンに展示品が中心になっているのに対し、瀬戸万博記念公園の資料館ではこのようにプレ万博の、貴重なグッズを見ることができます。個人的には、この誘致シンボルマークにいろいろな想いがあって、なかなか興味深く展示です。また、じっくりと見学に来たいものです。

 (4)遊具広場と芝生広場

 資料館の南が、遊具広場と芝生広場になっています。写真からもお分かりかと思いますが、天水皿が上段に位置するのに対し、これらの広場は下段に設けられています。閉幕直後は、この辺りに仮設通路が設けられてあり、天水皿の東側道路と西側道路が結ばれていて、私もよく利用していたものです。当時はまさか、木が生い茂る区域がこのような公園になろうとは、想像さえできませんでした。


 資料館のすぐ下が、遊具広場。モリコロのイラストで飾られた滑り台。今日は小さなお子さんがたで、1日中賑わっていました。
 

 その下が、芝生広場。今日は、瀬戸市やNPO主催のイベントが開催され、どのコーナーも長蛇の列。一部のコーナーでは、配布するグッズが早々になくなくなど、なかなかの人気でした。
 

 (5)地球市民広場

 工事中、いつも道路から眺めていた、芝生広場と資料館を結ぶ通路「いろは坂」。このエリアは「つばき園」と命名され、数多く種類の椿が植樹されています。
 


 


 その2へ(準備中)

前へ 次へ→