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万博遺跡レポート

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#68 拡がる整備エリア 07/09/09
 
 大芝生広場〜イベント

 記念公園に到着すると、いつもの静かな雰囲気とは違って、大芝生広場の方からPAのサウンドチェックの音が聞こえてきました。広場前のステージには、本格的な音響PAを備えた、大掛かりな特設ステージが。この週末の2日間、記念公園・大芝生広場において、「レゲエ・エクスプロージョン2007」というビッグイベントが、開催されているとのこと。私の知る限り、このような音楽イベントが記念公園で開催されるのは初めてのことです。

 万博も会期後半になると、大きなイベントで毎晩熱気に包まれていた広場も、現在は家族連れの休憩所といった雰囲気。それが、今日は会期中を思わせるような観客と熱気。このような音楽イベントが、この場所で再び開催されるというのも、万博の頃の活気を取り戻すという意味では大歓迎ですね。


イベントの案内表示 受付
大芝生広場

 その代わり、イベントのため大芝生広場は関係者以外は立ち入り禁止。したがって、現在もっとも整備が進んでいる[コモン1・2]へは近づくことはできず、定点撮影も断念。こちらは次回のお楽しみということになります。

 エレベーター塔より整備エリアを望むと、前回(写真上)と打って変わり、一面緑が広がっていました(写真下)。所々に地肌が見えますが、コスモス畑や芝生広場の整備もほぼ終了のようです。

EV塔より、芝生広場を望む(写真上は先月、下は本日の撮影)。


 拡がる整備エリア

 整備が進行中の他の2つのエリア、公園西口門と多目的広場[コモン3]は、前回と比べほとんど変化はなし。西口のモリコロのイラストもまだ彩色されていませんでした。そこで、今日は新しく整備工事が始まったエリアの報告です。

 (1)花の広場 [コモン6]

 記念公園が第一期オープンした1年前から、ほとんど手をつけられてこなかったのが[コモン6]。リニモ記念公園駅や北駐車場から、大観覧車のある「こどものひろば」へ向かう途中、最初に目に飛び込んでくるのが、ここ。赤茶けた土地がむき出しの広大な土地が眼下に広がり、会期中の唯一の建物・円形レストランが真ん中にポツンと残されているという、殺伐とした風景。会期中とあまりに違うのにショックを受けながら歩いて行かれる方を、何度となく見てきました。

 第二期オープン時に開放されるものと思っていたのは、単なる私の勘違い。第二期オープン後も工事はずっと手付かず。毎月の定点撮影も隔月に変更したところでした。ところが、先日、万博ファンのメル友Kさんから、ここでも整備工事が始まったとの報告が。
 
 「散策の森」から眺めると、円形レストランに足場が組まれています。そしてその南側には高台のヘリにそって土が盛られています(写真左上)。さらに進むと、「風の広場」と[コモン6]の南西隅を結ぶ連絡橋の工事が始まっていました(写真右上)。ここは会期中の場所で言うと、[遊びと参加ゾーン]とグローバルループを結ぶ連絡橋のあった地点ですね。

 [大地の塔]があった西駐車場(この辺り)から、[コモン3]の南端を見上げたのが写真左下。円形レストランから下へ延びる通路は、会期後に削られて造成されたものです。ここで、工事の案内表示(写真右下)を発見。「花の広場」となることは知っていましたが、整備工事が完了するのは来年1月。ということは5ヶ月後。

 記念公園オープンから毎月、荒涼としたこのエリアを見下ろしてきました。変わらない風景を毎月撮影し続けるのも嫌になってきたところですが、これからは毎月の撮影が楽しみになりそうです。そして何より、この中に足を踏み入れって定点撮影するのが一番の楽しみ。もちろん、円形レストランは格好のランドマークになりそうです。

「散策の森」より眺めた円形レストラン 西駐車場の北側より眺めた「散策の森」
南側から 案内表示


 (2)こいの池・北園路

 次が、こいの池の北側を東西に結ぶ園路。会期中の名称で言うと、[大地の塔]と[グローバルハウス]の出口付近を結ぶ通路。通路の西端にある青い鉄塔から、大花壇を左に眺め、モリコロなだ万の前を通り過ぎ、林を抜けて[グローバルハウス]の前に通じる道、といえば思い出されることかと思います。

 通路西端の現況は写真左上のよう。こいの池・西側は現在も立ち入り禁止区域で近づくこともできません。アップでみたのが、写真右上。グリーンのシートで覆われたものがみえますが、おそらくモリコロではないかと思います。

 こいの池の南を通って通路の東側へ回ります(写真左下)。こちらの案内表示をみてみると、工事は今年の11月15日まで。この園路の整備終了後は、大花壇が開放、ということになるでしょうか。大花壇に登って、こいの池の北からの風景も、会期中と比較してみたいものです。



 ここで、現在整備中のエリアと工事終了日をまとめてみました。この予定表のように、各エリアが順次開放されて行くのだと、「定点撮影の準備で忙しい」といううれしい悲鳴が出るんですが・・・。

工事終了日 工事エリア 会期中の名称
07/09/14 芝生広場・コスモス畑 コモン1・2
07/09/30 西口橋梁 西エントランス
07/10/31 サイクリングロード(西駐車場) 西エントランス
07/11/03 多目的広場 コモン3
07/11/15 こいの池・北園路 センターゾーン
08/01/31 花の広場 コモン6


 大観覧車からの眺望

 毎月、定点撮影を行っている地点だけでなく、今回は閉幕2周年ということもあり、定点撮影を終了しているところへも足を運んでみました。公園内では、「風の広場」と大観覧車からの風景。そして園外では、砂防公園。今回は行けませんでしたが、次回は瀬戸会場跡地やリニモ八草駅にも足を運んでみたいと思っています。

 ここでは、大観覧車からの風景を紹介。会期中や昨年の画像と比較してみることにしましょう。

 (1)北駐車場 [企業パビリオンゾーン]

 大観覧車から東北東を眺めたのが写真1。[企業パビリオンゾーンA]や[北エントランス]は、現在は「北駐車場」となっています。正確に言うと、青少年公園時代に戻った、ということでしょうか。

 その向こう側、[企業パビリオンゾーンB]は、未だに工事が手付かず。愛知県の基本計画によりますと、「地球市民交流センター」を核に、「テニスコート」や「多目的広場」が設置される予定になっています。

 (2)温水プール・スケート場 [グローバルハウス]

 温水プール・スケート場の向こう側に位置する芝生広場・コスモス畑も、上述したとおり、整備がほぼ終了。昨年はまだ赤茶けたサラ地が広がるだけでしたが、やっと公園らしくなってきたようです。

 (3)[西ターミナル]方面

 南東方面の眺望が写真3。

 [コモン3]は、毎月の報告にありますように、現在整備中。
 [コモン4]は、まったくの手付かず。万博会場の取り壊し工事が北から南へ進んでいったのと同様、整備工事も北から南へと進められているようです。こちらは「野球場」に戻る予定とか。
 [コモン5]は、現在は臨時駐車場として使用されています。このエリアだけは、どうも青少年公園時代から園外であったようで、当時の地図も現在の地図も公園外に位置しているようです。万博の時だけ、臨時にコモン5として使用されていたようです。

 このエリアが会期中と比べて一番変化が激しいエリア、というのが会場跡地の変遷を見続けてきた私の印象。会期中の画像を比較していただくと、そのことがより理解いただけるんではないかと思います。これも、各エリアをまたぐように設置されていた、巨大な西エントランスがなくなったことに起因しているんではないかと思っています。

 ちなみに、@はIMTSの駅があった辺り。現在はサイクリングロードが整備中。サイクリングロード上から周囲を見渡すと、西エントランスやグローバルループの上から見渡していたのと同じような視点から、公園内を見ることができるんではないかと、期待しています。Aは、西口休憩場。[コモン3]の尖塔と同様、こちらも絶好のランドマークです。

1、北駐車場 2、温水プール・スケート場 3、[西ターミナル]方面



 万博ファンサイトのこと

 万博が開幕してからこの場所に来たのは今回でちょうど100回目。閉幕以降67回、いつも地図とアンチョコを片手に会場跡周辺、そして公園内を、ひとり黙々と定点撮影し続けてきました。でも、今日は万博ファン仲間のおひとりとおしゃべりしながら、ゆったりと散策してきました。


 会期中はひとりで万博を満喫。ところが、会期後、ひょんなことから万博ファンサイト「エンジョイ」に参加、多くの万博ファンの方々と掲示板を通じて意見交換をしたりオフ会に参加したりと、その交流の輪が広がっていきました。閉幕後2年を迎えようとしている現在も、その交流は継続中です。

 万博ファンサイト参加と当サイト立ち上げが同時期ということもあり、当サイトは、万博ファンサイトの皆さん(それと忘れてはいけない、メル友Kさんや訪問下さる皆さん)の応援により、育てていただいたと現在も思っています。その掲示板も7月に消滅してしまい、寂しさを感じずにはいられませんが、エンジョイの皆さんには本当に感謝です。

 
 そんな中、オフ会で何度もご一緒したGfさんからご連絡を頂き、今回1年ぶりに再会。このGfさん、大阪万博10回、愛知万博50回来場したという、かなりコアな万博ファン。万博の話題に花が咲き、楽しい1日を過ごさせていただきました。ありがとうございました(お疲れ様でした)。

 次は、閉幕2周年記念の「夜まつり」。ライトアップされた大観覧車と屋台とが楽しみです。

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